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サプリメント丸分かり辞典

「カルシウムとは/続編」

サプリメントの人気が徐々に高まっています。高齢化の進展により、そもそも潜在顧客の絶対数が増えていることに加え、高騰する医療費や、危機的な日本の財政事情を背景になるべく病気になる前に予防しようという意識が高まりつつあるからかもしれません。いずれにせよ、こうした健康維持に対する関心の高まりはもちろん良いことですね。

さて、そのような背景から必要性が増しているサプリメントですが、中でも最も有名な成分といえばミネラルです。ということで、今回はミネラルの1つ、「カルシウム」を取り上げたいと思います。

骨や歯を丈夫にする−カルシウムの重要な役割ですが、カルシウムの働きはそれだけではありません。血液中や細胞内にも存在し、心臓の機能、筋肉の収縮、ホルモンの分泌、血液凝固などさまざまな 生体反応に関わっているのです。

といっても、このような働きに関与するカルシウム量はごくわずか。体内に存在するカルシウムの1%ほどと言われます(残りは骨に存在)。

その濃度は、副甲状腺ホルモンやカルシトニンというホルモンの働きによって、常に一定になるように調節されています。

例えば血中のカルシウム濃度が低下したとき、副甲状腺ホルモンの分泌量が増えます。そして、骨に蓄積されているカルシウムを溶かし出す、消化管を刺激してカルシウムの吸収を高める、尿中に排泄されるカルシウムの量を減らすといった作用によって、血中のカルシウム濃度を上げる方向に働きます。

逆に血中カルシウム濃度が上昇すると、副甲状腺ホルモンの分泌量は減り、カルシトニンも骨からカルシウムが溶け出すのを抑えます。

このような見事な連携プレイのおかげで、血中カルシウム濃度が一定に保たれ、私たちは特に異常を感じることなく生活できるのです。

ところが血中カルシウム濃度が低い状態が続くと、骨から持ち出されるカルシウムの量が増え、骨のほうに支障が出ることになってしまいます。

骨は固くて変化しないように思われていますが、常に新しい骨が作られ(骨形成)、古くなった骨は壊され(骨吸収)・・・と活発に新陳代謝を行っています。

この骨形成と骨吸収がバランスよく行われていればいいのですが、骨吸収が骨形成を上回る状態が長く続くと、骨量は減少傾向に。やがて骨粗鬆症へとつながってしまいます。

骨粗鬆症の薬剤にはいくつかの種類がありますが、その考え方の基本は、骨形成を促進させるか、骨吸収を抑えるか、どちらかです。

代表的な薬剤として、前者には活性型ビタミンD3製剤、後者にはビスホスフォネート系製剤があります。

「骨粗鬆症と言われたのにビタミン剤が出た」と不満気な声を聞くことがあります。ここで「ビタミン剤」といわれているのは、たいていが骨形成を促進させる「活性型ビタミンD3製剤」のこと。

この薬剤は、腸管からのカルシウム吸収を促進させるところから、消化吸収力が低下している高齢の方に使われることが多いようです。カルシウムの吸収量が増えると血中のカルシウム濃度は保たれ、骨形成も活発に行われるようになります。骨折防止効果があるともいわれています。

しかし、この薬剤をのんでいるときにカルシウム剤を併用したり、カルシウムを強化した食品をたくさん摂ったりすると、高カルシウム血症が引き起こされ、皮膚のかゆみ、食欲不振や吐き気、口の渇き、便秘といった症状を呈することがあります。

もちろん、通常の食事で摂る程度のカルシウムを制限する必要はまったくありません。注意していただきたいのは、カルシウムを含む医薬品やサプリメント、強化食品ですので、誤解のないようにしてください。

もちろん、医師の指示のもと、カルシウムが併用されることもあります。そのときはきちんと服用することが大切です。

ビスホスフォネート系製剤は、骨のヒドロキシアパタイトに親和性があり、骨からカルシウムが溶け出すのを強力に抑えます。効果の高い薬剤といわれます。

しかしカルシウムが溶け出しにくくなるため、血中カルシウム濃度が低下して骨からカルシウムを補充してほしいときに、補充できない事態も考えられます。

そのため、この薬剤を服用しているときはカルシウムを十分に摂ること。すなわち、ビタミンD3製剤とはまったく異なる対応になるわけですが、気をつけたいことがあります。

ビスホスフォネート系製剤は、カルシウムやマグネシウムなどの金属とキレートを形成する性質があるため、一緒に摂ると、どちらも十分に吸収されなくなってしまうのです。

したがってカルシウムを補給する場合は、薬剤服用の前後30分は避けること。「いつ補給するか」も大切なのです。

女性の場合、一生のうちで、最大骨量を示すのは30代前後といわれます。それ以降、女性ホルモンの減少とともに骨量は減少していきますが、最大骨量を上げておくことで、骨粗鬆症の発現を遅くしたり、症状を軽くしたりすることができます。

まだ先のこと、と思わずに、10〜20代のうちに、カルシウムをがっちり貯金しておきましょう。中高年の方も、健康維持のため、適切な量のカルシウム摂取を忘れないようにしましょう。

国民健康・栄養調査によれば、20歳以上の人のカルシウム摂取量は1日520mg(男性521mg、女性518mg)でした。「日本人の食事摂取基準」で設定されている目安量は、18〜69歳の男性で650〜700mg、女性で600〜700mgですから、男女とも、この値を下回る結果でした。

一方、20歳以上の人のマグネシウム摂取量は、1日258mg(男性273mg、女性246mg)。実際の摂取量から、マグネシウムとカルシウムの比率をみると、全体では1対2.08、男性は1対1.91、女性は1対2.10。「マグネシウム1に対してカルシウム2」という、理想的とされる比率に近い結果であることがわかりました。

しかし、近年、マグネシウムの重要性が再認識され、生活習慣病の予防の観点からも、マグネシウムをもっと摂ったほうがよいとの指摘が多くみられます。

そうなってくるとカルシウムの摂取量も同時に増やす必要が出てくるということですね。

参考になさってください。

さてこのように骨を丈夫にしてくれるカルシウムだけでなく、ミネラル全般の健康効果に興味をもたれた方はミネラルサプリメントをご検討ください。中でも、マルチミネラル・マルチビタミン系のサプリメントを利用するのが、一番、手軽で、便利で、確実で、リーズナブルですね。

ミネラルとビタミンとが最適な割合で配合されており、過剰摂取する危険性がなくなる点も魅力です。参考になさってください。

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